二次相続が『争族』にならないためには遺言書の作成が有効です
親や配偶者が亡くなった後の「二次相続」は、思った以上に複雑で、家族間でトラブルが起こりやすいです。
実際に、「争族」という言葉が生まれるほど、相続問題は深刻な争いを生むことがあります。
しかし、適切な対策を講じることで、こうした争いを防ぐことができます。
そのための一つの重要な手段が「遺言書の作成」です。
本記事では、二次相続において遺言書がなぜ必要なのか、どのように作成するべきかについて、わかりやすく説明します。
二次相続とは?
二次相続とは、例えば父親が亡くなった後、母親がその財産を引き継ぎ、さらに母親が亡くなったときに、その財産が子供たちに相続されることを指します。
この二次相続は、最初の相続とは異なり、財産が一度配偶者に渡ってから次の世代に渡るため、相続の複雑さが増すことがあります。
二次相続が争族になりやすい理由
二次相続が争族になりやすい理由は、いくつかあります。
財産分配の不明確さ
財産の分配が明確でない場合、誰が何を受け取るべきかで意見が分かれ、争いが生じます。
特に、現金や預金、不動産など価値が大きいものに関しては、配分が不公平に感じられることが多いです。
家族間のコミュニケーション不足
家族間で相続について話し合っていない場合、それぞれの考えや希望が異なり、意見の衝突が起きやすくなります。
特に、親が亡くなった後に相続の話を初めてするとなると、感情的になりやすく、冷静な話し合いが難しくなります。
法律知識の不足
相続に関する法律は複雑で、正しい知識がないまま話を進めると、誤解やミスが生じやすくなります。
専門家の助けを借りないまま自己判断で進めると、後々大きな問題になることがあります。
遺言書の重要性
遺言書とは?
遺言書は、故人が自分の財産をどのように分配するかを明確に記した文書です。
遺言書を作成することで、故人の意思を法的に有効な形で残すことができます。
遺言書のメリット
明確な財産分配
遺言書により、誰がどの財産を受け取るかが明確になり、争いを防ぐことができます。
意思の尊重
故人の意思を尊重した形で相続が進むため、家族間の納得感が高まります。
スムーズな手続き
遺言書があることで、相続手続きがスムーズに進み、時間と労力を節約できます。
遺言書の作成方法
遺言は、それぞれ遺言の種類によって法律で厳格に書き方が定められています。
せっかく書いた遺言書も、書式に不備があるために、無効になることがあります。
自筆証書遺言とは、ご自身が遺言書の内容をすべて直筆で書いたもののことです。
本人が、本文の全文・日付・氏名を自筆で書いた書面に捺印します。
用紙は何でも構いませんが、ワープロ文字や代筆は認められず、必ず自分で書くことが必要となります。
なお、2019年1月から自筆証書遺言で作成する財産目録については、パソコンでの作成が可能となりました。
自筆証書遺言は特別な手続きをする必要がないため、いつでもどこでも作成することができます。
なお、遺言書を発見した相続人は、勝手に開封してはいけません。
家庭裁判所に遺言書を提出し、検認をおこなう必要があります。
公正証書遺言の書き方
公正証書遺言とは、2人以上の証人の立会いのもと、公証人が遺言者から遺言内容を聴き取りながら作成する形式の遺言書です。
①証人2人以上の立会いのもとで、公証人役場へ出向く
②遺言者が遺言の内容を公証人に口述する。
(聴覚・言語機能障害者は、手話通訳による申述、または筆談により口述に代えることができます。)
③公証人がその口述を筆記し、これを遺言者及び証人に読み聞かせ、または閲覧させる。
④遺言者および証人が筆記の正確なことを承認したうえで、各自が署名捺印する。
⑤公証人がその証書を法律に定める手続きに従って作成されたものである旨を付記して、これに署名捺印する。
遺言者が亡くなったら相続人は最寄りの公証役場に行き、遺言書の内容を確認し、相続手続きをおこないます。
公正証書遺言の場合は、検認の手続きは不要です。
秘密証書遺言の書き方
秘密証書遺言とは、遺言者が作成した遺言を2人以上の証人と一緒に公証役場に持ち込み、遺言書の存在を保証してもらう形式の遺言書です。
秘密証書遺言は、署名と押印だけ遺言者がおこなえば、遺言書をパソコンで作成したり、代筆してもらったりしても問題ありません。
遺言書は遺言者自身で保管します。秘密証書遺言も自筆証書遺言と同様、勝手に開封してはいけません。家庭裁判所で検認してもらう必要があります。
遺言作成のポイント
遺言書は正しい形式で作成できないと遺族間で後々トラブルの種になるため、遺言書を書く前には事前にしっかりと正しい知識を身に着け、内容に不備がないように慎重に執筆する必要があります。
記載方法が間違っていた場合には、遺言が無効になってしまう可能性もあります。
①全文を自筆で書く。
②縦書き、横書きは自由で、用紙の制限はなし。
③ボールペン、万年筆など何を使用しても構わない。
※録音や映像は無効
④日付、氏名も自筆で記入する。
⑤捺印をすること。
※認印や拇印でも構いませんが、実印が好ましい
⑥加除訂正する時は、訂正個所を明確にし、その個所に捺印の上署名する。
証人・立会人の欠格者について
遺言執行者は証人になることが認められていますが、未成年者、推定相続人、受遺者及びその配偶者、及び直系血族は証人にはなれません。
また、公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び雇用人も同様に証人にはなれません。
事例紹介
実際に遺言書を作成して二次相続対策を行った事例を紹介します。
事例1:親の財産を公平に分配
ある家庭では、父親が遺言書を作成し、財産を均等に3人の子供に分配することを明確にしました。
父親の意思が遺言書に記されていたため、相続の際に子供たちは争うことなく、スムーズに相続手続きを進めることができました。
事例2:配偶者への配慮
別の家庭では、母親が遺言書を作成し、自宅を配偶者に、その他の財産を子供たちに分配することを指定しました。
これにより、配偶者は安心して自宅に住み続けることができ、子供たちも納得した形で相続を受けることができました。
まとめ
二次相続が争族にならないためには、遺言書の作成が非常に重要です。
遺言書を通じて財産分配を明確にし、家族間の争いを防ぎましょう。
早めに対策を講じ、専門家の助言を受けながら、自分や家族の将来を見据えた準備を進めることが大切です。
安心して老後を迎えるために、今からできることを始めましょう。
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この記事の執筆者

- 司法書士カインド法務事務所 代表司法書士 山下 雄平
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保有資格 司法書士(高知県司法書士会 登録第325号) 専門分野 遺産整理、遺言執行、相続放棄、不動産登記、法人登記 経歴 平成24年に高知県で司法書士事務所を開業し、地域密着の司法書士として、年間300件以上のご相談に親身に対応させていただいています。
複雑な相続手続きのサポート実績も多数ございますので、相続について少しでもご不安やお困り事がございましたらお気軽にご相談いただければと思います。
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