お客様のご状況

いとこの子供であるＡさんが亡くなり、葬儀等の死後の手続きを進めていたＢさん。Ａさんは生涯独身、両親はすでに他界し、兄弟もいません。財産は、預貯金約1,000万と自宅不動産がありました。自宅は老朽化が進んでいて、またゴミ屋敷となっていました。近所に迷惑がかかってもいけないと考えたＢさんは、建物内のごみの処分をし、建物を解体しようと考え、業者に依頼をしたところ、費用が300万近くかかると言われてしまいました。

Ａさんの遺した預貯金から支払えると考えたＢさんは、業者の見積書をもって銀行の窓口へ行きましたが、Ｂさんが法定相続人ではないとの理由で、預金の引出しを断られてしまいました。

すでに葬儀費用の100万円を立て替えていたＢさんは、これ以上自分が立替えて支払うことは出来ない、かといって建物の解体をしなければ近所に迷惑がかかってしまうのでどうすれば良いか、とご相談に来られました。

当事務所からの提案

Ａさんに法定相続人がいなかったため、家庭裁判所に対して、相続財産清算人の申立てをし、相続財産清算人に解体等を進めてもらうことを提案しました。

相談後の状況

相続財産清算人申立の書類一式を作成のうえ、家庭裁判所に申立てを行い、当職が相続財産清算人に選任されました。
相続財産清算人として、建物内のごみの処分、建物の解体を業者へ依頼し、費用については預貯金を解約のうえ、支払いをしました。
また、家庭裁判所の許可を取ったうえ、Ｂさんが立替えていた葬儀費用をお支払いしました。
その後、土地を売却し、相続財産全てを処分又は換価し、残った財産は国庫へ引継ぎをし、清算人の業務を完了しました。

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